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2006年1月 6日 (金)

仕事の匿名性

ベンチャー企業ではたらく男のブログで、CSRと社内ブログの関係というエントリがあったので、早速問題の記事を読んでみた。

「よい社会をつくるCSR」という広告特集で同志社大学政策学部の太田肇教授による解説で、おおざっぱにまとめれば、

・日本企業の持つ「仕事は組織でするもの」という価値観が仕事の匿名性を生み出している
・その仕事の匿名性が社員の無責任を誘発し、不正行為につながっている
・そこで個性的な社員の顔が外から見えるようにすれば、社員は社会的責任を自覚するようになり、企業のCSRは軌道に乗るだろう

という感じだろうか。
内容的にはCSRの概念がコンプライアンスに偏りすぎている気もするが、CSRというキーワードを使うまでもなく、これから企業が考えなければならないことには違いない。

もちろん、条件もある。太田教授も書いているように「仕事に必要な権限を与える」ということだ。これがないままに名前だけが見えてしまうと、「権限はないけど責任はある」という状態になりかねない。
無論組織上の責任は相変わらずないのだが、社会的責任というより重い評価がのしかかるようになるからだ。

そのように解釈すれば、結局これは「見える見えない」というよりも、「権限と責任のバランス」という組織における根幹の問題なのだ。そしてその「責任」というのが、社内や組織内における狭い範囲での責任だけではなく、より広い社会的な責任にまで拡大しつつあるということなのだろう。

もっとも、CSRのRは最近は「責任」ではなく「信頼」とされることも多い。
責任を負う(負わせる)ために「見える化」をするのではなく、信頼を得るために「見える化」をすると考えた方が良いかもしれない。そうすればいわゆる「責任」に関しては別の軸で評価することも可能だからだ。

不正を防ぐためというマイナス方向ではなく、信頼を得るためというプラス方向で考えていきたいものだ。

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