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2006年5月16日 (火)

消費者問題とナレッジマネジメント

朝の時間の使い方を少々見直し、特別なネタのないときは勉強(とそれに関する話題を書く)時間にあてることにした。少し出社の時間を遅らせて、もう10分ほど余計に時間を確保することにする。

さて、今日の本題。
消費者問題というのは、「消費者が企業から購入する財・サービスから受ける、またはその取引に関連して受ける肉体的被害、経済的被害、または不利益」のことなのだそうだ。(財団法人日本産業協会「消費者問題2006版」)

言葉にするとややこしいのだが、ようは両者の取引を原点にして、消費者側に不利益が発生した場合に「消費者問題」というらしい。
企業側に不利益が発生した場合に何というのか、というつっこみはおいておいて、これは厳密には「消費者苦情(クレーム?)」とは違うのだそうだ。消費者苦情は、あくまでも消費者自身が主観的にとらえたもので、消費者側の(使用時の)問題などが含まれるから、というのがその理由。もっとも、問題発見のきっかけになることは間違いない。

また、「生活問題」というものとも違うらしい。なんだか問題の定義がたくさんあっていい加減にしろと言いたくなるが、生活問題というのは広く経済社会に問題がある場合のことをいい、消費者問題はあくまでも企業と消費者との二者間での場合をいうのだそうだ。仮に同じような現象であっても、その原因と対策がどこに求められるかによって異なるということだが、問題は問題であって、しかも現代はいずれにしても様々な要因が絡み合うのだから、厳密に使い分けることは難しい気がする。

さて、この消費者問題は、現代においては「構造的に」発生する。この理由がなかなか考えさせられるのだ。

昔は加工度の低い原材料を購入し、家庭内で加工して使うという消費生活のスタイルだった。食品で考えるとわかりやすいが、生鮮を買ってきて、家で料理することが大半だったということだ。
そのため、加工のプロセスを消費者自身が「体験的に」学ぶことができていた。ここがポイントになる。

一方、現在は企業で多くの加工が施されたものを消費者は購入し使っている。つまり、消費者はその「モノ」の加工のプロセスを学ぶことができない。さらに企業は企業で大量に安価に作るために様々な工夫をする。その結果、家での加工とはまったく異なる加工プロセスを経て作られるものも多い。

加工のプロセスを学ぶ機会を失った消費者と、独自の加工技術を磨く企業。その両者の非対称性が問題を生むのだ。

そして、この非対称性の多くは「情報」の分野で発生する。この構造は、企業内におけるナレッジマネジメントでも似たようなものと考えることができる。企業を本部、消費者を現場と考えれば良いだろうか。人数が少なく、少人数ですべてをやらなければならない中小企業は昔の消費生活のスタイルであり、組織の規模が大きくなって、役割分担が進んだ大企業が今の消費生活のスタイルということだ。

問題の構造は、よく似ている。

それでは、どのように解決していけば良いのか・・・続く。

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