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2006年7月11日 (火)

仕事の知的満足

現在使用している「ほぼ日手帳2006」には、各ページに様々な言葉が紹介されているのだが、7月8日の言葉は考えさせられた。

大企業病としてよくあるんですが、仕事が働いている人の知的満足になってしまうんです。

知的満足は、お客さんの満足ではありません。

頭のいい人は、みんなとにかく知りたがりますけど、原点はやはり「お客さんに何ができるか」ですから。

<TUTAYA社長・増田宗昭さんが『社長に学べ』の中で>

確かにそういった傾向があることは否定できない。が、大企業に所属する(と思う)身から考えると、実はこれには構造的な原因があり、厳しい言い方をすれば、経営者がこのようなことを言っていてはダメなのだ。

大企業で働く人が仕事を知的満足にしてしまうのはなぜか。
それは、それでしか仕事のモチベーションを得られないからだ。
もっとつっこむのであれば、「お客さんの満足」を感じることができないからだ。

想像力とか、個人の問題にするのは簡単だが、大組織に身を置いて仕事をするというのはそう言うことではない。
目の前の仕事に対して、お客さんからどのようなフィードバックが得られるか。フィードバックが得られれば、それがモチベーションとなり、自然とお客さんの満足を追求するようになるが、フィードバックがなければ、個人は何か別のものにモチベーションを求めざるを得ない。

社長がお客さんを肌で感じられるのは、本人の想像力ではなく、社長という立場によるものだ。それを忘れてはいけない。現場の人間、特にお客様対応の現場から遠い人間は、想像以上にそういったことを知ることができない。

つまり、社長がやらなければいけないのは、そういったお客さんからのフィードバックを、きちんと組織の隅々まで伝える(情報として伝えるのではない)仕組みを整備することだ。そういった構造的な問題に踏み込んで、初めてこのようなことが言えると考えた方が良い。

ナレッジマネジメントの一環で社内報を立ち上げた頃、もっとも支持を集めたコンテンツが、消費者対応窓口に寄せられる生の声の紹介だった。現実には、それだけ「お客さんの満足」に触れる機会が少ないということなのだ。

お客さんの満足を、想像ではなく生で知るというのは、お客さんとコミュニケーションするのと同じような満足を得ることになる。そして知的満足は、どんなに逆立ちしてもコミュニケーションによる満足にかなわない。

会社全体で顧客満足を追求するのであれば、それは顧客と担当者ではなく、顧客と「会社全体」でコミュニケーションができるような仕掛けを考えるのが、経営者の役割なのではないだろうか。

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