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2006年8月 9日 (水)

時間厳守の文化の崩壊

日経ビジネスの2006年7月31日号に、アルビン・トフラー教授のスペシャルインタビューが掲載されていた。
その中で考えさせられたのが、「時間厳守の文化」が崩れるというものだ。

様々なものが週7日間24時間休みのないオペレーションに移行する中で、逆にこれまで多くの人が集中していた時間帯から、別の様々な時間帯へのシフトが起き始めている、というものだ。

工業化の時代には、多くの人が一斉に同じ作業をする必要があり、それ故に時間は貴重で時間厳守が重要だったのだが、今では在宅勤務含め、時間と空間をシフトするということが普通に行われるようになっているという。

ただ、それは「工業」がそうなったということではなくて、むしろ「サービス業」が持っている特質と考えるべきだろう。工業をビジネスのコアに据えるのなら相変わらず時間は重要だし、逆にサービス業にシフトするなら時間に縛られていたら競争力を維持できないということになる。

さて、面白いのはそれが人との関係にも影響を及ぼしているという点だ。
トフラー教授はこう指摘している。

「例えば、以前は工業都市で暮らしていれば近所の人のスケジュールなんて聞かなくても分かりました。なぜなら同じ工場で働いている自分と一緒だから。しかし、今では、もし友達と食事を共にしようとするなら、彼や彼女がいつどこで働いているかから確認しなければなりませんよね。」

そしてこれが人間関係の希薄化を招いているのかもしれない、としているのだ。

なるほどそうかもしれない。時間と空間を共有する「場」が減ったことは、確かに人間関係に影響するだろう。だからこそ社内でさえブログやSNSといった、時間と空間を超越する「場」が必要だという議論が起こるのだ。

でもまてよ?実際にそれが必要なほど「時間厳守の文化」が壊れているビジネスの現場はどれぐらいあるのだろう。社内にSNSを導入したいと考える会社では、本当にお互いが顔を合わせる機会がないほど時間がシフトされているのだろうか。

メーカー勤務の感覚からいうと、実は時間のシフトにより顔をあわせられなくなっているのは、工場の現場こそのような気がしなくもない。交代制でラインに付く彼らは、同じラインで仕事をしながら1ヶ月も顔をあわせないこともあると話していた。

オフィスの現場で顔をあわせられないというのは、意外と本人たちの甘えにすぎないのではないだろうか。

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