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2007年4月23日 (月)

信頼できる情報とは何か

エコロジーシンフォニーというサイトが発行している「エコシンめーるニュース」というメルマガがあるのだが、そのVo.133に、「CSRレポートより2チャンネルの情報を参考にする学生たち」というトピックがあった。

> 一人の学生が、「企業の発行するものは、いいことばかり書いてあっ
> て宣伝くさい。これって、プロパガンダじゃないの?と思う」と語っ
> てくれました。また、「その企業のネガティブなことも知りたいから
> 2チャンネルをのぞきに行って本音の社員の不平や不満を読む」とも。

筆者はこの発言に「担当者が汗水流して作っている会社案内やCSRレポートよりも、怪しいサイトの情報を信じているなんて!?」とショックを受けているのだが、自分としてはこの発言と筆者のショックに別の危惧を感じた。

企業の発行したものであれ、2ちゃんねるの情報であれ、「信頼する」というのは、受け手自身の判断である必要がある。企業の発信する情報に、ある種の宣伝的な情報が入るのは避けられない。開き直るわけではないが、では学生が企業に提出する履歴書に、まったく宣伝(自己PR)的要素がないなんてことがあるだろうか。

大切なのは、その情報を受け取った上で、自分がどう判断するかである。企業の人事担当者は、履歴書に書かれた情報を参考にした上で、その相手を自らの眼で評価する。CSRレポートに対する評価も、そういったものであって良いはずだ。

そもそも、CSRレポートにネガティブ情報の掲載が進んだのは、それを読む人たちが、その内容を100%信頼せず、批判的な精神で企業に対してアプローチをしてきた結果である。その緊張感こそが健全な「信頼関係」なのであって、企業がどんなにパーフェクトなCSRレポートを作成したとしても、その結果100%信頼されてしまったら、逆に両者の関係は崩れてしまうのではないだろうか。

一方、企業の発行するものを「プロパガンダ」と切り捨て、2チャンネルで「本音の不平や不満を読む」学生に対しても危惧がある。彼は、自らの判断で情報の信頼性を評価しているようには思えないからだ。プロパガンダに見えるものであっても、本音の不平不満に見えるものであっても、それはただの主観的な感想にすぎない。それだけでは何ら信頼性を担保しない情報に対して、彼はどのような「判断」を下しているのだろうか。

良いことばかりが書いてある(ように見える)から信頼できないとか、本音の不平や不満が書いてある(ように見える)から信頼できるとか、そんな判断で良いのだろうか。大切なのは、個々の情報に対して自分がどのような評価・判断を下すかだろう。

それに対してこういった切り捨て方をしてしまう姿勢自体に危惧を覚えてしまうのだ。

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昨日のエントリーを書いていて思ったのだが、企業のCSRレポートなどを履歴書に喩え [続きを読む]

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