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2007年5月11日 (金)

土づくりより土えらび

昨日、報告書作成の関係で農家を訪問して話を聞いたのだが、よくいわれる「土づくり」についてふと感じたことがあった。

「土づくりにそこまで力を入れなくても良いような土地ってあるんじゃないだろうか。」

農業では土づくりが重要といわれる。そういった話で良く聞くのが、有機肥料などを使った土づくりの話や、化学肥料を使うと土地がやせるといった話だ。

科学的な話はさておき、感覚的なことをいえば、こういった話には二つ欠けている視点があるように思う。

一つは肥料を使おうが使うまいが、その土地の地力には絶対に何らかの限界があるだろうということだ。そして自然の状態を100とするなら、人の手で農作物を作るという行為が、その100を下回っていることは絶対にないはずだ。つまりどうやったって農業を営むということは地力に対してダメージを与えることであり、土づくりはそれを補う手段にすぎない。
そもそも人のための農作物生産自体が土地にダメージであることを前提に土づくりを考えるのと、何らかの方法が土地に対してプラスの効果を与える前提で考えるのとでは、気の持ち方が違うのではないか。

そしてもう一つは、そもそも農業に適した土地というのがあり、そういった土地を意識的に選べば、ダメージを最小限にすることも可能ではないかということだ。
農業に適した土地とはどういった土地だろうか。シンプルに考えれば昔から農業が行われていた土地は、そもそも適していたから選ばれたと考えることができる。この「昔から」というのは、まだ人口が少ない時代に人が住んでいた土地ということだ。つまり、今は畑ではなく住宅となっている所・・・それは我々の足下に眠っている土地ではないか。

もちろん、すべてがそうということはないだろう。しかし、自然発生的に集落が生まれたような土地は、もともと農業に適していた可能性が高い。そして、そういった土地は、今はアスファルトの下に眠っているのではないだろうか。我々のすみかとするために。
現在の農地は、元々は適していなかった土地へと農作物をおいやった土地なのかもしれないのだ。

関東平野が、今のような人のための土地ではなく、農業のための土地だったら・・・人間なんてどこでも生活できるし、土壌の豊かさなんて関係ないのだから、そういった土地に住んでいれば良かったのかもしれない。

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コメント

土の話ですが、土も何に使う土か、ってありますよね。
稲に使う土、野菜に使う土、そして野球やサッカーなどのグラウンドに使う土。
千葉ロッテマリーンズのオーストラリアキャンプで使う球場は、選手達がオフシーズンになる数ヶ月前に、土を入れるところから始めたそうです。
元々の土ではダメだったわけです。なので、土をダンプで数十台入れるところからスタート。
今ではボビーバレンタイン監督も絶賛する球場に、仕上がっているそうです。

と、ここまで書いていて、ビジネスの現場も、土壌がうまく育っていればそれを更に育てるべきでしょうが、土が悪かったら入れ替えが必要なんですよね。・・・、たたた。。。

投稿: ooki | 2007年5月12日 (土) 09時40分

ookiさん コメントありがとうございます。
(返事が遅くなってごめんなさい。)

そうですね。向いた土というか適した土があるのだと思います。
そうはいっても(企業と同じで)常に才能ある土だけを相手にすることは難しいので、必死になって教育をする。いわゆる化学肥料というのは、科学と同じで、マニュアルと科学的分析による「教育」ですが、昔ながらの有機肥料はOJTとKKDなのではないでしょうか。
(どちらが悪いというわけではありません。マックのような規模を追及するならマニュアル的手法は必要でしょうし、一方それだけでは小さな飲食店が持つようなサービスは生み出せないでしょうから・・・。)

国土が狭い日本では、「じゃあ適した土地でやろう」といったアメリカ的な発想だけでは通用しないでしょうし、そこには大変な努力が(少なくとも先駆者には)あったのではないかと思います。

投稿: ProjectK | 2007年5月16日 (水) 09時00分

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