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2007年5月15日 (火)

企業が得るのは利益か、対価か

昨日は部署内で勉強会があったのだが、その中で最近行政がNPOと協働する事例が増えているという話があった。そのためのガイドラインなども整備されているという。

そういった動きは決して悪いものではないと思うのだが、一方で少し気になったことがある。
なぜ、そのサービスをNPOではなく、企業に依頼するのではいけないのか、という点だ。両者には目に見える大きな違いがある。それはコストの違いだ。

そういったことは想定されているらしく、用意された担当者向けのQ&Aでは、NPOとの協働においてそういったコストダウンの視点を前面に考えてはいけない、という戒めがあるようだ。あくまでもNPOの持つ専門性を活かすのが目的であって、コストのかからないアウトソースではない、と。

・・・だったら、NPOに対しても企業並みの対価を払うようにすれば良いと思うのだが。

企業は良くサービスや製品の提供に対して「利益を得る」というが、これは間違いだ。企業がステークホルダーとの取引で得ているのは、そのサービスや製品に対する「対価」である。その対価の中でやりくりして、企業が内部的に生み出すのが利益であって、取引の中で生まれるのは決して利益ではない。

(もう一つ重要なのが、対価というのは決してコストの積み上げではないという点だろう。対価は提供されるサービスとそれに対する評価で決まるもので、その裏にあるコストは、サービスの質に関係はしていても、決して対価と相関関係にあるわけではない。)

NPOやボランティアという存在で気になるのは、彼らは自らの提供するサービスに対して「対価」を得る気があるのか、ということだ。利益は内部的な問題だから、別に利益がいらないというのならそれでも良いだろう。でも、対価もいらない、ということになると、そもそも取引において不当に安い対価を提示するダンピング行為と同じになってしまわないか。

NPOやボランティアの名のもとにそういった行為が行われたら、社会の経済活動そのものが立ち行かなくなるということにならないだろうか。企業が取引拡大のために行おうが、ボランティアが善意で行おうが、サービスに見合った対価を下げてしまうのは、ダンピングということにはならないだろうか。

寄付や補助金、税制面の優遇などがあるからといって、提供するサービスの対価を下げるというのは、やはりおかしいし、サービスの提供を受ける側は、そういったものに飛びつくべきではないと思うのだ。

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