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2007年9月 6日 (木)

武道ではなく

中学校の体育で武道が必修化される方針なのだそうだ。これまでは武道かダンスかの選択制で、多くの場合男子が武道、女子がダンスを選んでいた。
中央教育審議会の体育・保健部会によれば、「礼儀や公正の態度など、日本の伝統文化に触れる機会を広げるのが狙い」だという。

武道の良さは否定しないが、個人的には武道よりも推奨したいものがある。

それは「舞踊」だ。

ダンスで例示されているという創作ダンスやフォークダンスではなく、日本の伝統芸能としての民族舞踊を授業に取り入れてはどうだろうか。

そもそも「礼儀や公正の態度」が日本の「伝統文化」ということ自体に妙な違和感を憶えてしまうのだが、伝統文化ということに絞って考えれば、国際スポーツ化しつつある武道よりも、舞踊の方がはるかに日本の文化に通じる面があるはずだ。郷土という地域的な違いがあるというのも良い。

何よりも、武道が「武士として身につける技」(Yahoo!辞書)なのに対し、舞踊は「音楽に合わせて身体をリズミカルに動かし、感情や意志を表現する芸能」(同)だ。学校教育として考えれば、後者の方が適していないか。それに、織田信長が舞を好んだように、武士にとっての嗜みは、武道ではなくむしろ舞踊だったのではないかと思えなくもない。

また、もう一つ気になることに、この時期(中学校)の子どもは成長にかなりの差があるため、体格や体力に相当の違いが生まれるということがある。こうした時期に(目的は違うにしろ)戦闘術をベースにした運動を必修授業として行うことにも少々疑問があるのだ。

例えば柔道で考えると、大人の世界では体重別なのに、彼らは無差別級で試合をしなければならない。勝ち負けは関係ない、というのは単なる理屈で、子どもにとって勝負は勝負だ。それで「公正な態度」が育まれるだろうか。

そんなわけで、伝統文化を重視するのであれば、舞踊こそふさわしい、と推奨したいのだが、どうだろう。

(余談だが、いわゆる西洋の「ダンス」では意味がない。西洋における「リズム」と、日本における「リズム」は根本的に異なるらしく、日本人が西洋的なリズムにもとづいたダンスを身につけるのは大変なことなのだ。だからこそ、創作ダンスやフォークダンスよりも、日本舞踊を学んだ方が「日本人にとっては」良いと思うのだが・・・。)

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