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2008年1月 9日 (水)

サステナビリティを考えるときに抜け落ちやすいもの

CSRでも大きなキーワードである「サステナビリティ」とは何か。

ブルントラント委員会が1987年に出した「Our Common Future」によれば、「将来世代のニーズを損なうことなく現在世代のニーズを満たす発展」と定義されている。

ようするに未来の世代に負担を押しつけてはいけないということだが、そこで意外と抜け落ちがちなのが「現在世代のニーズを満たす」という部分だ。今サステナビリティが語られるときに言われているのは「現在世代は反省し我慢する」になっていないだろうか。

本来それでは意味がない。現在世代のニーズを満たすために将来世代に負担を押しつけるのと、将来世代のニーズを満たすために現在世代で負担を引き受けるのとでは、構図が同じだからだ。

つまり、本来サステナビリティに求められる概念というのは、将来世代も現在世代も満足できるニーズは何か、というニーズ自体のパラダイムをシフトすることにある、と考えるべきだろう。どうもそういう議論が抜け落ちているような気がしてならない。

なぜ抜け落ちるかというと、現在の産業(企業)にとっては、同じニーズであれば現在世代を相手にしても将来世代を相手にしてもあまり変わらないからである。それは双方を満足させる新しいニーズを考えていくよりもずっと企業にとって負担が少ない。あとはその時まで耐えられるかという体力勝負にすぎない。

そう考えると、今多くの企業が大合唱しているサステナビリティは、実はターゲットを将来のニーズにシフトしただけといえるかもしれない。

なぜそうなるかと言えば、現在の企業の成長には対となる消費が欠かせず、その「消費」というニーズ自体が地域間や世代間の搾取により成り立っているからだ。であれば、商品やサービスの消費を核としない成長のモデルが描ければ、もしかしたらこの構図を変えることが出来るかもしれない。

(かなり乱暴な議論なのだが、少し思いつきとして書いてみた。CSR、というかサステナビリティを考える者に求められるのは、こういったことではないかという気もする。企業の担当者として、あるいは社会の中の一個人として、この問題に対してどのようなアプローチができるだろうか。)

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