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2008年6月20日 (金)

原油の高騰は地産地消を救える・・・だろうか

少し考えてみる。(データなどに基づいた話ではありません。あしからず。)

元々地産地消は、物流費がまだまだ高かった時代に、「地元に必要な栄養は地元で生産する」という形で生まれたのだそうだ。

「地元のものを地元で食べる」ではない。どういうことかといえば、それまで地元で生産されていた食糧は、その土地の風土にあったものだったが、それでは栄養が偏ってしまうため、食べる人に必要な栄養にあわせて「生産するものを変える」ことで、栄養の偏りをなくそうとしたのだ。

その結果、ハウス栽培などが導入されて、土地の風土には左右されずに農産物の生産が行われるようになり、地域の栄養状態が改善した・・・というのが、元々の「地産地消」の考え方らしい。

ところが、物流費が下がり、保存技術が向上することで、遠くのものでも鮮度を維持したまま入手できるようになると、様相が変わってくる。農産物は本来生産に適した土地というのがあるものだ。そうした土地で収穫された農産物を(海外も含めて)容易に入手できるようになると、地元の本来はあわない土地で無理矢理生産されているものはどうしても競争に負けるようになってしまう。

もちろん、そうした地産地消品の中には、たまたま風土があったり、生産者の努力によりブランド農産物にまで昇華したものもあるだろう。しかしブランド農産物は「ブランド」という価値の上乗せがなければ競争に勝てないということも言える。本来、土地の風土にあった農産物というのは、質がよいものが大量に収穫できるからブランドに頼る必要がない。それが「土地にあっている」ということであって、色々と手を加えなければ良いものができないというのは、やはりどこかに無理があるものなのだ。

さて、それでは原油の高騰により物流費が上がってくると、地産地消は再びもてはやされるようになるだろうか。
残念ながら難しい気がする。原油の高騰というのは、物流コストだけではなく、生産コストにもかかってくるからだ。特にハウス栽培のような「土地にはあわないものを生産している」ような地産地消の生産物にとっては、厳しい環境なのは間違いない。

個人的には人間の事情にあわせた地産地消にはこだわらず、地産旬産は重要だが、地消にはこだわらない方が良いような気もするのだが・・・。

ちなみにこの「地産地消」というのは「国産国消」という政治の話とは違うので念のため。

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