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2008年7月17日 (木)

気候変動を巡る議論の進め方

気候変動の対策としてCO2の排出削減を進める上で、どのような姿勢で臨むことが望ましいだろうか。

1.人類が排出したCO2が気候変動を招いた。「だから」CO2の排出量を削減を進めなければならない。
2.気候変動への対策の一つとしてCO2削減が考えられる。「だから」CO2の削減を進めよう。

前者は、原因がCO2だから、CO2の削減をしよう。後者は、CO2を削減するのが効果がありそうだから、CO2の削減をしよう。そういう捉え方なのだが、不思議と世間(世界)の論調は前者が中心で、後者のような話はあまり聞かない気がする。

それは何故だろうか。ぱっと見る限り、後者の方がポジティブな気がするのだが、気候変動対策を叫ぶ人たちは、なぜ後者のような議論を展開しないのだろう。

前者は「何が招いたか」という原因を明らかにし、「誰が招いたか」という責任を追及する考え方だ。しかし、こうした考え方は気候変動のような「共有地の悲劇」的な事態においては、単なるなすりつけに終始してしまうリスクがあるのではないか、という気がするのだ。(実際そうなっているのではないだろうか。)

一方で、前者のような考え方は、その事態を自分に優位な状況を作るために生かそうと考える者にとっては非常に有効な考え方だ。他人の責任を追及し、対策を迫るほど容易なことはない。逆にそうした刃を突きつけられた者は必死に抵抗するから、その駆け引きにおいて、実際の対策よりも原因や責任を明らかにすることが優先されてしまう。今のCO2を巡る論争には、そういった影がちらついて見えて仕方がない。

そうではなく、原因や責任はとりあえず棚に上げて、その対策においてもっとも成果を上げた者が称賛される、というメカニズムを働かせることができないのだろうか。互いの責任を追及し対策を迫るよりも、とにかく一番成果を上げた者を讃えることにして競争した方が良いのではないか。

そういった方向に議論を持っていけないのは何故なのだろう。

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