消費者の責任
先日「CSR ブログ」で検索をした時に、「CSRブログ CSR戦略の方程式」というブログを見つけたので、興味深く読んでいたのだが、その中に「業界の常識はCSRの非常識-パソコンは欠陥商品」というエントリーがあって、ちょっと考えてしまった。
おおざっぱにまとめると、故障内容により依頼先が異なり、ワンストップ修理ができないパソコンは、常識はずれの欠陥商品だ、という内容で、いかにもアメリカ的であり、日本人のものづくりの精神からすると絶対あり得ない商品だ、ということらしい。(少々過激な物言いのところだけ抽出しているので、気になる方は原文を読んでください。)
そうなんだろうか。
パソコン、というものに対する考え方の違いかもしれないが、パソコンについてワンストップでアフターサービスをする、というのは、企業の差別化戦略としてのサービスとしてはあり得ても、CSRのような「企業の責任」という考え方ではくくれないような気がする。
というのは、パソコンというのは、メーカーが作ったものをお仕着せで使うのではなく、使い手(ユーザーという言葉は使いたくない)が、自分の用途に合わせて組み上げるツールだからだ。パソコンというのものを最終的に完成させているのは、本体も含めたパーツを提供するメーカーではなく、使い手自身であって、その完成品に対して責任を持つのは、使い手自身というのが、ものづくりのあり方ではないだろうか。
少し気になってしまうのは、そもそもそういった場合に企業が何でも手取り足取りサービスすることが、本当に消費者や社会のためになっているだろうか、ということだ。少し前の時代なら、自動車でも家電でも、消費者は少々の故障は自分で直し、自らの責任で使っていたはずだ。
企業の提供する製品が高度化し、素人には簡単に手が出せなくなった、という状況はあるのだろう。では本当にそのサービスにすっかり身をゆだねてしまって、ちょっとでも不足を感じると「非常識だ」と騒ぐことが、本当に消費者自身のためになっているだろうか。そういった意味では、パソコンの世界はまだそこまでブラックボックス化が進んでいない、ということもできる。
消費者は、企業に要求をしているようで、実は自らの能力をどんどん衰退させていってしまっているのではないだろうか。
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