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2008年11月21日 (金)

多様性を考える上での男女の違い

昨日はたまたまハーストーリーの日野社長の話を聞く機会に恵まれたのだが、起業における多様性、とくに男女の違いを考える上でいくつかヒントをいただくことができた。

少し考えたことなどをまとめてみる。

一つは、特に男女の違いを考える時に、ライフステージとしての多様性と価値観としての多様性は切り分けて考える必要があるのではないかということだ。

女性のライフステージにおいて、出産というイベントは男性には経験し得ないものだ。これは男女の違いといて受け入れざるを得ないし、ではそのイベントを(企業としては)どのように生かすかということを考える必要がある。

一方、「女性ならでは」といった考えや価値観的な部分については、もう少し別の見方があるのではないか。あえて男女という属性を外してしまい、「合理性重視」「感性重視」といった思考様式の違いで捉えた方が、お互いを理解しつつ、双方の強みを生かす道を探ることができるのではないかと思うのだ。

ようは男女という物理的な差ではなく、脳における思考様式の差と考えるだ。もちろん、組織としての価値観を統一していくか、多様な価値観を重視していくか、というのはまた別の選択ではある。

二つ目は、いわゆる消費のスタイルにおいて男性は目的重視、女性は感性重視という話があったのだが(これも男女ではなく思考様式の差だが)、これはどちらが先だろうか、というのをちょっと考えてしまった。思考様式が先にあって消費スタイルが作られたのか、消費体験の積み重ねが思考様式を作ったのか、という話である。

消費(あるいは購買)という行為は、本能的というよりは社会的、文化的な行為だろう。むろんその際に本能をかきたてるような刺激を行うことはあるが、それも社会の枠組みにのっかってのことである。

そんなことを考えてしまったのは、最近は男性の女性化(ここでいう女性化というのは目的よりも感覚を重視するといった類の話だ)が、若年層において著しいという話があったからだ。これは、消費スタイルが男女に関係なく感覚型にシフトしているということであり、それは男女差よりも社会的な成熟度のようなものと大きく関係があるのではないかという気がしたのだ。そうした社会的な消費スタイルの刷り込みが思考様式を作っているのであって、思考様式が消費スタイルを作ったのではないのではないか・・・そんなことを感じてしまった。

三つ目は企業への女性進出と同様に、家庭(あるいは社会)への男性進出の必要性を真剣に考える必要が出てきたのではないか、ということだ。これは前から感じていることではあるが、企業としては、男性マーケットというのをどう開拓していくかということが求められるのではないか。

ここで注意が必要なのは、「男性」というのは、性別の話ではなく、先に挙げた「目的志向」だということで、現在の消費スタイルの主流が女性型(感覚重視)であるのであれば、逆に目的重視のマーケットを狙うという戦略もあるのではないかという話だ。

もちろんそうしたマーケティングは従来からやられていたと思うのだが、ここで考えたいのは、多くはターゲットにどうアプローチするかという話で、ターゲットをどう増やすかというアプローチはなかったのではないか。
ターゲットを増やすというのは、目的志向の(多くは男性の)消費者をどれだけ社会に生み出すか、という話で、変な話だが、女性の企業進出を進めた分だけ(その半分でも)男性の消費者進出を進めるというのが、企業にとっての市場拡大という意味でも必要になってくるのではないかという気がする。

まぁ、ようは男性にも消費の機会を与えていくような、ワークライフバランスを考えていく必要があるって話なのだが、自分達が消費の主体になるという考えにシフトできる男がどれだけいるだろうか。会社での購買活動だけで満足してしまっていてはダメなのよ・・・。

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