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2008年12月24日 (水)

低コストで高品質の商品

先日ふと思いついてメモをしていたのですが、企業が低コストで高品質の商品を開発して売り出した時に、消費者がそれを「高く」買わないのは何故でしょうか。

ちょっと変わった考え方ですがこういうことです。新商品よりも改良に例えた方が良いかもしれません。

企業が(企業でなくても生産者が)努力と工夫を重ねた結果、従来よりもより高品質で低コストの商品ができたとします。この努力は生産者が行ったもので、当然消費者は一切の寄与をしていません。(商品によっては「消費者の声」という寄与はあるかもしれませんが、それは品質面にはあったとしても、コスト面にはほとんど影響しないでしょう。)

消費者には当然より高い品質という価値が提供されます。この価値だけで評価するのであれば、価格は高くなりますが、消費者がその価値を認めるのであれば、当然対価として支払う必要がありますし、支払うでしょう。

これは、より高い品質を作り上げた生産者への評価ということになるので、その関係はとても分かりやすい。

では低コストというのはどうでしょうか。安いことも価値の一つかもしれませんが、低コストになったことを評価して「安く」買うというのは消費者にとって生産者を「評価」したということになるのでしょうか。

「いやいや、そもそも今まで買わなかったものを安くなった結果買うようになったのだから、それは評価にあたるよ」

確かに、これまで買っていなかった消費者にとってはそうかもしれません。でもすでにこれまでも買っていた人たちが、企業努力により価格が下がった時に、その努力を「評価」し、その努力に報いていくためには、どうしたら良いでしょうか。

コストが下がった時に、すべて消費者に還元するのではなく、折半のような形で分かち合うという考え方もあるのかもしれません。でもそれは生産者が分け与えているのであって、消費者が分け与えている訳ではない。

そう考えると、生産者が努力の結果低コストを実現した時に、その成果を消費者に提供する意味合いはどれだけあるのだろうかという気にもなってしまうのですが、どうなんでしょう。

低コストというのは、生産者から消費者に提供される「価値」ではなく、生産者同士の競争のための手段に過ぎない、と割りきってしまえばそれほど矛盾はないんですけどね。

生産者の「低コスト化」の努力に、自分が消費者であればどうやって報いればよいのか、ちょっと考えてみると良いのかもしれません。

スターバックスのコーヒーがより美味しく、でも高くなった時に、その努力に対価を払うことはできても、味は変わらずに安くなった時に、その努力に対価を払うことはできないんだよなぁ・・・。

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コメント

コーヒーなら飲む回数を増やせますよ。
この軸でむずかしいのはノートPCとか消費サイクルが長いものですね。

投稿: tinsep19 | 2009年1月27日 (火) 12時19分

そうですね。そういえばこのメモをしたときに読んだのは、白物家電の新製品で価格据え置きの記事だった気がします。

もっとも、コーヒーでも飲む回数はちょっと増やせないということもあるわけで・・・というのは、あまりコーヒーが得意ではない(スタバもラテばかり)からでした(笑)

投稿: ProjectK | 2009年1月27日 (火) 21時33分

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