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2008年12月 9日 (火)

人権の前提になるもの

昨日はアムネスティインターナショナル日本のCSRレポート評価セミナーに行ってきました。今年で3回目で、参加するのも3回目。有料のセミナーで、1年目は会社の経費で参加したのですが、2年目以降は自腹で参加しています。
(特に理由があるというよりも、レポートを会社に出すのが面倒なだけですが・・・結局書いていたりするので、経費で参加してもよいんですけどね。)

昨日のセミナーで個人的に印象に残ったのは、一つは「派遣は人事部ではなく資材部で管理されている」という話。どの会社でもそうという訳ではないと信じていますが、資材として、つまり「モノ」として扱われているので、人事部門が関知し得ない、あるいは知らんぷりできる構造ができてしまっているという話でした。

なんだか恐ろしい話ですが、一方で指摘されていたのが、日本では企業にとって非正規雇用者を雇うメリットが大きすぎるという話です。同一労働同一賃金の原則がしっかり確立されていれば、相対的に非正規雇用者を雇うメリットが減じられるため、すくなくともここまでひどくはならない・・・つまり、法律を含めた社会政策的な影響がかなり大きいのだと感じました。

二つ目は自分の仕事にも関わる話で、報告書ですべての事項を網羅して記載するのは無理ではないかという会場からの質問への回答です。

「記載するかどうかではなく、聞かれたときに答えられるかどうかが重要」

記載するのに紙面上の都合はあっても、それとその課題について目標を持たなかったり、現状を把握しないというのは別の問題という話です。

それはそうだろうと思いましたが、一方でそうであるのであれば、なおのこと社会の側で「企業に何を聞くか」という意思を伝えることが重要ではないか、などと考えてしまいました。今回のセミナーは、100社あまりの報告書を調査しての分析が中心なのでそういったことを目的としていないのかもしれませんが、「何の記述が足りない」と評価する前に、「自分達はこの情報を求めている」というのを、その理由も含めてしっかり出すのが、NGOのような団体の役割ではないか、と感じたのも確かです。

結局質問としてはまとまらなかったのですが、企業は情報開示に消極的なのではなく、その情報を開示する理由が分かっていないか、あるいはその理由に納得していない(説得力に欠ける)ということではないか・・・そんな気がするのです。

今回は人権団体によるセミナーということで、特に労働環境を取り巻く記述が中心になったのですが、プレゼンの最後に添えられていた「(こうした情報を)公開してください・報告するべきです」というメッセージにどこか単なる「べき論」で説得力や迫力がないと感じてしまったのは、はたして私だけでしょうか。

このあたりは、もう少し積極的かつ明確な「開示根拠」の構築が求められていて、「それが正しい」といったべき論だけでは、それ以上先に進めないのではないか、と感じてしまいました。

企業はなんのために情報を開示するのでしょうか。

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