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2009年3月11日 (水)

自社の強みに集中する

一昨日の日経新聞の夕刊に、日本政府がウクライナから排出量3000万トンを購入するという記事がありました。
それに対する評価はさておき、その記事を読んだ時に目について気になってしまったのが同じ紙面の「あすへの話題」で京都銀行頭取の柏原康夫氏が書かれていた「選択と分散の経営」というコラムです。

大雑把に言えば、企業経営でよく言われる「選択と集中」という手法に対して、自分達のような規模の地方銀行においてはリスクが大きいということを書かれています。

そうした考え方は色々だと思いますが、気になったのは「集中」のリスクとしてあげられていたことでした。

・一般的に営業範囲が地域限定的であること。
・かつては基幹産業であっても経済構造の変化や社会環境の変化で衰退していく時にリスクが集中してしまうこと。
・利益率が高いといって一業種に集中するリスク。
・効率的だからと大口に集中することのリスク。

などなど、効率的な経営資源の投入であっても、集中ほど恐ろしいものはなく、選択は欠かせないが、集中は避けて「選択と分散」を行うことが大切、とまとめています。

気になってしまったのは、あげられていた「集中」が「自社の(地方銀行の)強みなのか」という疑問です。

営業範囲が限定されているというのは、単なる環境です。それを「強み」と定義するのであれば、その結果他社よりも有利である何かがなければなりません。より地域に密着したきめ細かいサービスができる、とすれば「強み」だと思いますが、それを活かさずに分散するというのは、営業範囲を広げるということでしょうか。

また、その他に挙げられているのは、すべて「投資先が強いかどうか」であって、それは自社の強みとは関係ないのではないでしょうか。自社の強みというのは、投資先が基幹産業だとか、利益率が高いとか、大口だとかで定義されるようなものなのか。それが気になってしまいました。

そうではなく、経済構造の変化をいち早く察知できる調査部門を持っているとか、業種や環境に左右されず一定の利益率を確保できる仕組みがあるとか、大口から中小まで幅広く対応できる業務システムがあるとか、そういった「自社の」経営資源こそが、ここでいう強みであって、その中で何により特化していくのかを考えるのが「選択と集中」の意味だと思うのですが・・・。

このコラムを書かれた頭取は、天の邪鬼を自認しているとのことで、この「選択と集中」に疑問を提示していたわけですが、同じ天の邪鬼として、その考えにツッコミをいれてみました。

選択し、集中すべき「強み」は何か。「選択と集中」を考える際に問題なのは「強み」をどう定義するかであって、「集中する」ことではないと思います。

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