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2009年4月 9日 (木)

プロフェッショナルボランティアとアマチュアボランティア

4月11日発行の週刊ダイヤモンドの特集テーマは「社会起業家」でした。かなり力の入った特集で読み応えもあったのですが、個人的に一番考えさせられたのが、日本ホスピタル・クラウン協会のところにあったこんな一節です。

約五年にわたる活動が実り、「ホスピタル・クラウンになりたい」と大棟氏の元を訪れる人も増えた。この活動は「かわいそう」「どうにかしてあげたい」などの気持ちが先行しがちだ。しかし大棟氏は、「子どもにとっては質の高いクラウンと接することがいちばん。まずはプロになってほしい」と譲れない思いを語る。

ホスピタル・クラウンというのは、病院を訪ねて子どもたちを元気づけるクラウンのこと。確かに非常にプロフェッショナリズムが求められる領域ではあるのですが、実はボランティアには大なり小なりこうした性格があるのではないか・・・そんな気がしたのです。

別のページで、日本のNPOが抱える問題として寄付文化がないことが取り上げられているのですが、その中に社会起業を自認する経営者ほど寄付集めやボランティアの活用を避ける傾向があることが紹介されています。

「寄付やボランティアに頼るのはアマチュアのやること」というわけだ。

この両者を組み合わせると、実は「ボランティア」というのは、気持ちよりもスキルを持った「プロフェッショナル」であることが重要で、その彼らの活動を支えるために、気持ちだけの「アマチュア」は寄付をする・・・そんな構造こそが必要なのではないかという気がしたのです。

一方で、アマチュアほど「自ら行動すること」に価値を見出すことも少なくありません。ですが、気持ちさえあれば何とかなる、というのは、厳しい言い方ですが竹やりで敵機を落とそうとするような精神論に過ぎないかもしれない、ということも考えておいたほうがよさそうです。

ボランティアは、気持ちで論じられることが多いのですが、実は他で培ったプロフェッショナルスキルを提供するこそがその本質なのかもしれません。そうした前提の上で、スキルがない人間が自らの気持ちを金銭という形で表明するのが寄付という行為なのでしょう。

「お金」よりも「行動」が尊ばれる価値観の中で、そうしたことを訴えていくのは難しいことなのかもしれませんが、ボランティアを考える人は、気持ち以上に、「自分が提供できるプロフェッショナルスキルは何か」ということを冷静に見つめることが必要なのかもしれません。

もっとも、純粋にマンパワーを必要とするようなボランティアもあるので、一律に論じることはできないんですけどね。ただ、時として気持ちはあってもスキルのないボランティアは、プロフェッショナルの足を引っ張るだけになる可能性もあることは、肝に銘じておいたほうが良いのかもしれません。

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