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2009年4月 2日 (木)

協働のメリットは誰が考えるのものか

現在、あるNPOとの協働の企画を進めているのですが、その際のNPOからのアプローチが少し気になっています。

「企業にとってどんなメリットがあるのか」
「自分たちが何を提供できるのか」

そういったメッセージをこちらに伝えてくるというアプローチなのです。これまであまりNPOとの協働というものを考えたことはなかったのですが、こうしたアプローチに若干違和感を感じています。

企業との協働の際に、NPOが発する必要のあるメッセージは、

「自分たちのやっていることの意義や社会へのメリット」
「企業に提供して欲しいこと」

なのではないでしょうか。

そういえばと思って改めて振り返ってみると、これまで直接コンタクトのあったNPOの多くは、「企業イメージの向上」といった「企業のメリット」を語ることが中心で、自分たちの事業のインパクトの説明が薄かったような気がするのです。

NPOは企業にサービスを提供して対価を得るのが組織としての目的ではありません。NPOがサービスを提供するのは、あくまでもその対象となっているヒトやモノに対してのはずです。そして企業がNPOと協働する際に求められるのも、まずはその対象に対してどういったサービスを提供できるかであり、その上で(企業として)自分たちのメリットを確保していくことでしょう。

企業とNPOが協働を企画する際に、「NPOが企業にどんなメリットを提供するのか」ということを第一にして話を進めてしまえば、本来のサービス対象であるヒトやモノを「だしに使う」ということにもなりかねないのです。

一方で、NPOの方がそうしたアプローチをするのは、おそらく企業側がそうしたことを求めているからだろう・・・ということも想像できます。むしろ問題の多くは企業側にあると考えたほうが妥当です。

ただ、あえて言い切ってしまいますが、もしNPOが企業に協働を呼びかけた際に「企業としてのメリットは?」と言われたら、それはやんわりと断られているのだ、と考えてしまった方が良いような気がします。その協働に自社のメリットを見出すのは、NPOの役割ではなく、企業の仕事です。NPOの方がどんなに企業のメリットを訴えても、与えられたメリットでは、協働ではなく取引になってしまい、後はコストと提供されるメリットを比較するだけになってしまうからです。

青臭いかもしれませんが、やはりNPOが訴えるべきは自分たちの事業による社会へのメリットなのです。企業はNPOにお金を出すのではなく、NPOが行おうとしている問題解決にお金を出すのですから、その点をもう一度強く訴えて賛同を求めていくことが大切な気がします。

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