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2009年6月 4日 (木)

企業の情報開示に何を求めるか

伊藤忠商事が、サプライチェーンのCSR行動指針となる「伊藤忠商事サプライチェーンCSR行動指針」を発表しました。

http://www.itochu.co.jp/main/csr/topics/2009/csr_090514.html

公開されている行動指針そのものは、それほど目新しいと言うわけではありません。おそらく策定している他の会社の指針も似たようなものでしょう。もともとそれほど独自性が出せる領域ではないからです。

個々の詳細の規定を見れば、そこでは企業や業種なりの独自色が出てくると思いますが、方針についてはそれほど「とがった」ものが打ち出せるわけではありません。

それでも、ちょっと気になったのが行動指針の最後の一項。

9.上記の各項目に関する情報の適時・適切な開示を行う。

こうした開示ポリシーを指針の中で宣言しているのは、少し踏み込んでいるというか、「何を開示していくのか」という興味をそそられます。「適時・適切」をどのように判断していくのか、ということです。

たとえば第一項「従業員の人権を尊重し、非人道的な扱いを行わない。」に対する適切な情報開示の内容とはどういったものでしょうか。そういったことが行われていないと担保できる情報開示にはどんなものがあるのか。改めて考えると難しい気がするのです。

「担当者が確認しています」では、担保にはなりません。「第三者が確認しています」でも、それだけで「情報開示」と呼べるのかというと少々気になります。その第三者の調査結果が「サプライヤーの名前も含めて」公開されれば、情報開示と言えるかもしれませんが、今度はそこまで踏み込んだ開示が適切かどうかという疑問が生じてきます。

このあたりは、伊藤忠商事がどう考えるかというよりも、社会が(市民団体や生活者一人ひとりが)何を適切な情報開示と考えるか、という答えを提示する必要があるように思います。それも自分たちの知りたいことはこれ、という個人的関心の領域ではなく、社会にとって有用かつ適切な情報は何か、という視点での答えです。

そう考えて自分を生活者に置き換えてみると、はたと迷ってしまいます。生活者の一人として、どんな情報の開示を自分は求めるべきだろうか。個人的関心ではなく、他者にまで敷衍するような関心事は何だろうか、と。

・・・そこには意外と教条的なレベルでしか考えられない自分がいて、情けなくなってしまうこともあるのですが、我々は企業に対してどのような情報開示を求めていけばよいのでしょうか。

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