« 府中市中央図書館 | トップページ | 天下りか否か »

2009年10月21日 (水)

居酒屋談義はツールでは作れない

Keynotesインターネットの実名化問題というエントリーに居酒屋談義についての箇所があり、なるほどと考えてしまいました。

居酒屋談義のタブーは「いいアイデアだからやってみれば」である。コミットメントがないのが居酒屋談義であり、こうした言論活動が許されてきたのが日本の言論空間の特徴だ。

これが非常に示唆的なのは、社内ブログや社内SNS、ひいては社内Twitterまで、社員のナレッジや気付きを引き出すための様々なツールは、「敷居の低さ」を訴えて、それが活用につながるとしていますが、実はツールでは越えられない壁が厳然としてあることを示しているからです。

それが「コミットメントがない」言論空間である、ということ。

居酒屋談義でアイデアが出やすい理由が、立場を気にしなくて良いとか、見知った相手で気安いから、といったものではなく、場の約束ごととしてコミットメントがないから、という点にあるのだとすれば、その実現を社内ブログなどでめざすのは極めて難しいことになります。

なぜなら、そうしたツールが社内に導入される目的自体が、まさに「居酒屋談義にコミットメントを持ち込む」ためのものだからです。

社員の自由な意見やアイデアを引き出そうとするのは、それを実現に結びつけるために他なりません。仮に当人にそのコミットメントが跳ね返ることがないにしても、場が求めているのがコミットメントであることは違いないのです。そうした目的がなければ社内への導入自体が成り立たないからです。

そしてそうしたコミットメントを求める場の雰囲気が敷居を産み出しているのだとすれば、それをツールの工夫で乗り越えるのには自ずと限界があることになります。「投稿のしやすさ」「閲覧者の限定」「短文」といった要素がどれだけ敷居を下げたとしても、結局は場の目的自体が持っている敷居が最大の課題ということになるからです。

今更ながらにナレッジマネジメントにおいて、「アイデアの創出」「気軽な意見の交換」が難しい理由についてぶち当たってしまった気分です。今ごろ気づくな、という気もしますが(笑)

さて、そうなるとどう考えていけば良いでしょうか。目的自体から見直さなければ、「(そのために)敷居を下げる」という手段も成り立ちません。そもそも目的自体が矛盾をはらんでいるわけで、そういった点から見直しをする必要があるのかもしれませんね。

|

« 府中市中央図書館 | トップページ | 天下りか否か »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22760/46542082

この記事へのトラックバック一覧です: 居酒屋談義はツールでは作れない:

« 府中市中央図書館 | トップページ | 天下りか否か »