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2009年12月 3日 (木)

どのような報告書をめざすか

今年もCSRレポート(厳密には会社の報告書はそのように呼んでいませんが便宜上)の制作の季節がやってきました。毎年着手が遅くなっている気もしますが、そのあたりの計画性の見直しはさておき、今年のレポートをどのように編集していくかという思いつきなどを整理しておきたいと思います。

ここ数年(というほど長く担当しているわけではありませんが)なんとかしたいと思いつつ、なかなかできていないのが、レポートの制作過程に外部の意見を取り込むことです。それは社内の他の部署であったり、社外の方の意見だったりします。

こうしたレポートの多くは、編集者の「こうしたことを伝えたい」がまずベースになってスタートすることが多いのですが、自分の場合、そうした「伝えたい」編集者としての欲求が薄いような気がしています。むしろ、いかに多くの「こうして欲しい」を取り込むことができるか、その方法の方に関心があるのです。
主体性がないと言えばそれまでですが、自分の意見を発信するのはブログがあれば十分で、レポートの役割は違うようにも思っているのです。

ただ、意見をもらうというのは難しい。もらった意見をまとめるのはもっと難しい。正直にいえば、「こうしたことを望んでいるだろう」という「自分の考え」を元にまとめる方が楽なのです。それにまとめる過程ではどうしても主観的な判断も出てしまいます。

それでもそうした「多くの意見をもらった」レポートを作ってみたいのは、意地悪なようですが現状そうした意見が聞こえてこないため。そもそもこの「CSRレポート」というものは本当に社会から望まれているのか。そんな根本的なところから問い直してみたいという欲求があるからです。

本当にあなた方(読者)は、企業のそうした情報を知りたいと思っているのか。
あなた方がその情報を知りたいと思う理由は何か。
その情報はあなた方の行動にどのような変化をもたらすのか。
あなた方は何をしたくて、そのためにこのレポートがどのような役割を果たすのか。

制作を担当する者として、そういったことを問うてみたいのです。

企業のレポートを評価する有識者やNPOのような団体はいくつもあります。多くのレポートを分析した結果を発表するセミナーなども開催されています。(この時期は多いです。)

しかし、担当者と言わせてもらえば、そうした人たちから直接意見をもらったことは皆無に等しい。

以前、とあるNPOのCSRレポート評価セミナーのアンケートで、「あなた方の言いたいことは分かったが、それを個別具体的に企業に伝えることをなぜやらないのか。少なくとも自社では貴団体からアンケートの回答をもらったことはないし、そうした意見が(他の読者から)寄せられたこともない」といった趣旨のことを答えたことがあります。

現状、CSRレポートに寄せられている意見の多くは、第三者的な「論評」に過ぎず、その企業の行動に対する意見であることはほとんどないのではないか・・・そんな気がしているのです。
ましてや、その企業の行動に対して自らがどうするといったことが分かるような意見は見たこともありません。

もちろん、情報の非対称性の問題から、公開されている内容だけで意見を述べるのは難しいといったこともあるでしょう。であれば、意見を述べるためにどのような情報が必要なのか、その情報が分かることでどのように意見が変わる(変わらないのであれば、情報を開示してもしなくても同じです)可能性があるのか、そうした点を模索できないものか、と考えています。

さてさて、とはいえ具体的にどのように進めたら良いかはさっぱりです。そもそも自分が逆の立場で意見を聞かれたときにどういった答えができるのか。
・・・そもそも、自分がそうだからこそ、他の人も同じではないかと思って、こうしたことを考えてしまうんですけどね。

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