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2010年11月 9日 (火)

読者が参加するCSRレポート編集

次のCSRレポートをどのように制作するかについて検討を始めているのだが、我ながら無謀な事に、社員ではなく社外の読者が参加する編集はできないかなどと考えている。

会社の発行物に一般の人が(業者ではなく)関与するだけでも異例だとは思うのだが、CSRレポートは範囲が社業全般な上に、検討段階では社外秘などに触れる事もあるのだから、無茶といえば無茶な話だろう。
そもそもCSRレポートは、会社がステークホルダーに向けて発行するもなのだから、そのステークホルダーを編集に参加させてどうするのか、という話もある。

ただ、信頼性や透明性の向上といった視点から第三者意見やステークホルダーダイアログのように、外部の有識者が関わるケースは既にある。従業員もステークホルダーだが、従業員が編集に関わるケースは少なくない。

であれば、もう一歩踏み込む事も可能ではないか、と思うのだ。

また、最近は従業員を第一の読者に設定してレポートの編集を行う企業も珍しくない。従業員を読者と考えれば、その為のメッセージ発信者として社外の関係者を巻き込むのはそれほどおかしな理屈ではない。従業員に「こうあって欲しい」と思っているのは、彼らだからだ。

もちろん、ことは理屈ほど単純ではなくて、情報漏洩や要求される内容に応えられず、イメージダウンするリスクもある。社内の抵抗も極めて大きいだろう。組織の求心力の多くは外部との情報格差によって生まれているので、その壁が取り払われる事への抵抗感は非常に強いからだ。

何より「そもそもそんな編集プロジェクトに参加する一般読者がいるのか」ということがある。

自分自身は機会があれば他社のレポート編集にも関わりたいと思うような奇特な人間だが、そんな自分が変である事も自覚している。編集に加わるというのは、読者として好きな事を言っていれば良いのとは違うからだ。例えばある情報の開示を一方的に「求める」のと、開示のために「調整をする」ではまったく異なるが、編集に加わるというのは、(調整できなければそれを受容するという事も含めて)後者の立場に立つという覚悟が必要になる。

そんなプロジェクトに、「対価もなく」参加する人間が果たしているだろうか。対価を用意しても良いのだが、それでは第三者的な関与色が薄れ、業者とあまり変わらなくなってしまう。

実はこのアイデアの最大の問題点はそこだったりする(笑)

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