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2012年3月 8日 (木)

市民によるCSR活動評価報告会

新しいiPadが発表されて、このiPadでブログを更新するのもあと少しかなどと思いつつ、まだ2年は使っていない訳で、デバイスの進化は早いな・・・と考えたりもする。

さておき、昨日は「CSRを応援するNPO・市民ネットワーク」が主催する「市民によるCSR活動評価報告会」に行ってきた。一昨日の震災復興トークライブの件はまだ自分の中で受けとめきれていないので、先に昨日の内容で感じたことなどを書き連ねておく(ただ、内容的にはCSR日記に書くべき内容かもしれない・・・)。

詳細はさておき、気になっているのは冒頭で紹介された全体の傾向。
以下の3点が挙げられたのだが、とりあえず突っ込んでおく。

1.内需型、生活密着型の企業ではまだまだこれからの分野が多く、グローバル企業では情報開示が充実
2.企業が伝えたい情報と市民が知りたい情報にはギャップがある
3.一覧性、比較性にかける

1.については、その通りの傾向はあるだろうと思うのだが、逆にいえば市民の側の要求がそうだから、という事もできる。個人的に気になっているのは、日本では環境対応に関しても企業側が社会全体の関心に先行して取り組んできた歴史があり、結果としてそうやって企業が先回りをしてしまう事で、市民が「育たない」という事態が生まれやすいのではないか、という事だ。

これは「お上」意識にも通じるものだが、市民が受け身になってしまわないようにすると考えると、企業はあえて「尻を叩かれるまで」放置するという選択肢もある気がする。実際にはある程度の段階で動いてしまうのだろうが。

もう一つ、ふと気になったのは、情報開示が進んでいるというグローバル企業にとっての「市民」って誰だろうか、という事だ。何のため、「誰のため」に情報開示をするかと考えた時に、グローバル企業にとっての「市民」と、内需型企業にとっての「市民」は全く違う(国が違うとかそういった話ではなく)のではないか。内需型企業にとっての市民は、ほぼ消費者と重なるのだが、グローバル企業に情報開示を迫っている「市民」は本当に消費者だろうか、という事が気になった。

グローバル企業に情報開示を迫っているのは、政治家に対するロビー集団(それは政治家を選ぶ選挙民「ではない」)のようなものなのではないか。だとしたら、それに応える事が本当に正しいかどうかはどのように判断されるべきだろう。


2.の情報ギャップについては、その通りだとは思うのだが、それは別に企業と市民の間だけでなく、個人同士でもそうで、すべからくコミュニケーションとはそれを埋めるためにあるのではないか、という気がする。

そしてそのように考えた場合、知りたい事があるなら「伝えられない」と嘆くのではなく、「これが知りたい」と聞くしかない。「伝えるべき」と他人事のように言うのではなく、「教えてくれ」と求めるしかない。そうやって、相手から情報を引き出さなければならない。

コミュニケーションにおいて「相手に伝える事」は、「自分が言いたい」事だ。「自分が聞きたい」事は、「相手から引き出す事」であり、だからこそ様々なコミュニケーションのテクニックがあるのだ。

「自分が聞きたい」事を、相手に「お前から伝えるべき」と求めるのは、実はその時点でコミュニケーションが放棄されているような気がしてならない。

もちろん、だからこそ今回のような形で「聞きたい事」をまとめる事には大きな意味がある。
だからなおのこと「こういった情報開示をしましょう」というものではなく「こういった情報を知りたい」という文脈を軸にすると良いような気がする。

コンサルタントのような第三者的立場であれば、「伝えましょう」で良いと思うのだが、市民という当事者であるなら「知りたい」としてその根拠を示す事の方が大切な気がするのだ。


3.の一覧性、比較性については、会場でも一部質問はしたのだが、イマイチ必要性が分かっていない。2.にも絡むのだが、1対1で相対してコミュニケーションをしようという時に、他との比較にどんな意味があるのか。相対比較のランキングではなく、絶対基準のレーティングで考えるのであればなおの事だ。

そこが、自分の中ではどうしても落ちていない。学者やコンサルタントが「客観的評価」として行うのであれば、比較の必要性は分かるが、その場合は比較の基準は彼らの側が用意してそれに当てはめて行うから価値があるのであって、比較対象の側で揃えよというのは何か変じゃないかという気がしてならないのだ。

もちろん、同一の土俵で勝負させるという意味で比較の必要な事はある。だがそれは、その個別の項目に対して語られる事であって、総論としていう事ではないような気がする。


よし、少々乗ってきた。夜時間が確保できたら、詳細の調査報告についても色々考えてみる事にしよう。(単なる時間切れという話もある。)

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