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2013年10月30日 (水)

自由だ

昨日は知り合いにチケットを譲っていただいたので、ヨーヨー・マのソロ・リサイタルに行ってきた。サントリーホールの大ホールをほぼ埋め尽くす観衆に、ソロで音を響かせるのだからさすがといえばさすがな話である。

ちなみに中央2列目というとてつもなく良い席で、本人の息遣いが聴こえてきそうな場所からじっくり見させて(聴かせてというよりも)もらった。

まず一言で言うなら・・・自由だ。

自由というか、このクラスになると弾く姿勢とか関係ないんだなという感じで、左肩をやや下げた背もたれに寄りかかるような姿勢で、何というか自分であれば気合のキの字もなく遊びで弾いている時のような雰囲気だった。時々身を乗り出すようにして弾くのだが、姿勢を正すような感じではなく、すぐに元の姿勢に戻る。

眼鏡の奥の目は細く、もしかしたら閉じていたのかもしれない。実際楽譜もあったのだがあまり見てはいないようだった。プログラムは、バッハの無伴奏の4-6番と現代曲の組み合わせで、特に無伴奏は楽譜など見る必要はないのだろう。

左手も肘は低めで(そもそも左肩が下がっているのでなおさらそう見える)、よく言われる「ポジション移動のしやすい」肘を上げた姿勢ではない。それなのに驚異的なハイポジションを軽々と弾き、移動も滑らかで淀みがない。ハイポジションでも姿勢は前のめりにはならず、後傾姿勢のままだ。もっとも音量を出そうと思ったら、前のめりではなく、むしろ引いた方が良いとは聞いたことがある。

後傾姿勢についていえば、横からは見ていないので定かではないが、楽器をエンドピンと足だけで支えていて、胸は当たっていないようにも見えた。考えてみると、そうやって楽器と体の接点が少ない方が、楽器本来の響きが出やすいなんて事があるのかもしれない。ただ、そんな弾き方が自分にできるかといえば、とても無理だ。

そして右手の動きは美しかった。今矯正しようとしている持ち方に近い持ち方で、どのように弾いてもそのポジションが崩れない。どの程度力が込められているのかは定かではないが、折れよとばかりに力任せに弾くのとは違って、とても滑らかで余裕がある。音を出すための力の入れ方からして根本的に異なるのだと思わせる。(もちろんそれはプロとアマの違いでもあるが。)

演奏は・・・とても良かったのだが、身震いする、というほどでもなかった。多分楽器の音が直接聞こえてもおかしくない距離で、純粋にホールの響きを介した音ではないからかもしれない。実際、途中で2階席など遠い距離で聴いてみたいと思ったのも事実だ。

それにしても・・・バッハの無伴奏は良い曲だ。何とか弾けるようになりたいなーと改めて思ったのだった。そのためには・・・ま、最低限練習するしかないんだけれども。

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