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2013年11月18日 (月)

指揮者の役割、オケの役割

先週の上野の森の練習でトレーナーに言われたことが印象に残っている。

「オケが指揮者にテンポを依存していると、常に片手をそのために使わなければならなくなるんですよ」
「なのでオケの方でテンポをそろえられるようになると、指揮者は表現により力を注げるようになるんですよね」

趣旨としてはそのような感じだろうか。ああなるほどというか、テンポだけでなく例えばアンサンブルを作るという点においても、オケ側である程度できるようになると、指揮者は「アンサンブルを整える」事にそれほどエネルギーを注ぐ必要がなくなり、より曲の表現に対して要求をすることができるようになるという事だ。

確かに、巨匠と呼ばれるような指揮者ほど、タクトは分かりにくく感じたりする。この「分かりにくい」という感覚は、アンサンブルを整える役割を指揮者に依存しているからこそ感じる事なのかもしれない。逆に「分かりやすい」バトンテクニックを持っていると感じる指揮者というのは、それだけこちらに「合わせてくれている」という事も言えるだろう。

そうした視点で練習に参加し、録音を聴いてみると、確かに指揮者に依存しているという事が感じられる事が多い。露骨にいうのであれば、各自が指揮者と点でつながりながら、それぞれに指揮者に合わせようとしてしまっている。結果として各自の感覚や、指揮者のタクトの捉え方の違いが、アンサンブルの乱れを生んでいる。

そして我々はこう言うのだ。「棒がわかりにくい(から合わせづらい)。」

役割が違うと考えれば良いのだろう。アンサンブルを合わせるのは、オケの役割。それを音楽として高めるのが指揮者の役割。もちろん、アンサンブルを整える上でどうしても指揮者に頼らざるを得ない場面もあるだろうが、そうした要所は押さえてもらうにしても、それが全てということはあり得ない。

なんとなく、上司にはしっかり報告をしながら、他のメンバーとの連携は上司の指示待ち、みたいな縦割り組織を連想してしまったのだった。

そうした情報的なハブの役割を指揮者に委ねるか、そこはオケ側でアメーバのように対応しつつ、指揮者には全体の向かう方向性などを示してもらう事を求めるかによって、ずいぶんと変わってくるような気がする。

とはいえ、その役割をコンマスが担うというのも、ちょっと違うような気がするんだよなぁ・・・オケの一人ひとりの心構えとして、アンサンブルをどう整えていこうとしているかというのが問われているのは確かだろう。

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