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2014年7月 9日 (水)

企業ブランドと商品ブランド

企業ブランドと商品ブランドの違いは何かを考える時に、非常にざっくりとだが、

・取引相手としての信用保証=企業ブランド
・商品の価値保証=商品ブランド

とする考え方はないだろうか、とふと思った。

取引相手としての信用保証というのは、メーカーにとっては問屋やお店に対する信用保証ということだ。これは普段の取引における担当者の姿勢や、商品のお店に対する貢献(=売れ行き)により積み上げられる。商品に問題がなくても、取引先に扱ってもらえなければ売る事は出来ない。そうした信頼関係の総体が企業ブランドだと考えると、企業ブランドを語る際に理念や行動規範といったものが重要になってくる理由が理解できる。

もちろん、間接的には消費者も取引相手にはなるのだが、特にメーカーの場合、コンシューマ向けの商品を作っていてもビジネスそのものはBtoBだから、より大切なのはそうした直接の取引先に対する姿勢だろう。それを表すのが企業ブランドという事だ。

そうやって切り分けると、商品ブランドはよりドラスティックに「消費者の心に響く何か」という事に絞り込める。従業員の行動は、それを商品を通して直接的に伝えられないのであれば、企業ブランドの領域の話という事になり、商品ブランドの話ではない事になる。もちろん作り手のこだわりという形で商品を支えるストーリーとなれば、それは商品ブランドの一部という事だろう。

で、このように考えると、欧米に比べてビジネスがウェットな日本において、企業ブランドが重視され、欧米において商品ブランドが売り買いされる傾向がある理由が見えてくる気がする。

契約で取引を縛れるビジネスフィールドにおいては、取引先に求める信頼とは契約履行に関する信頼であり、より重視されるのはその契約によって取引される商品が「売れるか否か」だ。そのためより消費者に響く商品ブランドかどうかが重視される。

一方、取引が担当者や企業同士の信頼関係によって成り立っているビジネスフィールドでは、それ以前に「信頼できる相手か」どうかが重要になってくる。ここで力を発揮するのが企業ブランドという事だ。もちろんそうであっても契約は重要だが、その「相手との信頼関係の構築」という所に、ブランドを求める(自分の目だけでなく、周囲の目も判断の材料にする)のが、日本らしいといえば日本らしいし、実際にはグローバルなビジネスフィールドにおいても、ややそうした傾向が出てきているような気がする。

加えてコンシューマ向けの商品の場合、取引先の担当者も一消費者である。そこで企業ブランドと商品ブランドを同じものとしてアピールする事によって、その印象をより強くする事が可能になる。
そうやって、日本企業のブランドは強くなってきたのではないだろうか。

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