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2014年12月 2日 (火)

小さい音を出す

先日のF響の定期演奏会の録音を聴いた。

思ったほど悪くない。というか、元々そうした演奏の出来についてはF響は比較的安定しているというか、自分の所属しているオケながらそれ程悪くはない。車で流したりすると、同乗者にそうとは気付かせない程度の演奏には毎回なっている。

とはいえ、そうはいっても課題もある。今回のマーラーの場合は、特にダイナミクスの振れ幅はまだまだ小さい。かろうじてそれらしく聴けるのはヴァイオリンぐらいで、低弦も管楽器もまだまだという感じがする。小さい音が小さく出ないので、結果としてマーラーらしさは表現しきれていない。

いかに小さい音で弾けるかというのは自分自身の課題でもある。以前にも書いたように、弦楽器の音量は最大音量にはどうやっても限界がある。いや、これは書き方が悪くて、どんな楽器にも物理的な最大音量の限界はあるだろう。問題はその最大音量がどの圧力レベルかという話で、弦楽器の場合、弓と腕の重さ以上の圧力は実際には音が潰れる原因にしかならない。どんなに腕に力を込めても、出ないものは出ないのだ。(しかしついついやってしまったりする。)

ではその音量を最大音量として、音量を小さくするというのは後はどれだけ弓を「持ち上げられるか」にかかっている。難しいのは「(腕の)力を抜く」というのとは少し違っていて、むしろ腕の緊張は高まる点だ。それはそうだろう。弦に弓と腕の重みを「預けている」状態から、徐々に弓から弦へのテンションを下げていかなければならないのだから。

理屈ではそうなるのだが、実際にやるとなるとこれが難しい。どうしても腕の力が抜けてしまうのだ。ついでに言えば、弦を押さえる左手の指の力も抜けてしまって、音程の方まで怪しくなってくる。よく言われるのだが、左手は「小さくなるほど強く押さえる」のが鉄則だ。もっともこれは意識上の問題で、実際には「大きくても小さくても同じ強さで押さえる」なのだが、強くする意識を持っていないとまず間違いなく力が抜ける。

これは何というか、ある種の生理的な反応に近いのだろう。それに反する習慣を身につけなければ、小さい音が出せるようにはならない。力を抜いた「気の抜けた」音なら出るのだが、緊張感のある「小さい音」は出せないのだ。

で、よく考えたらこの話は以前にも書いている気がする。参照ページはこちら。
http://gauche-sons.co.jp/cello/CELLO.html

要するにだ。書くだけで練習していないって事なのだ。ちゃんと意識して練習しろ。

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