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2015年8月 7日 (金)

ブランドの価値を高める

商品につけるラベルとしてのブランドと、もう少し幅広い意味での価値を感じさせるブランドとは、同じブランドという言葉を使っていても、実は何かが違うのかもしれない。

・・・なんて事をふと思ったりしたのだが、何が違うのかはうまく言葉に出来ない。同じような気もするし、仮に違うとしても、それが何の意味があるのかという気もする。「人権」という概念が、その概念よりも実際に侵害されている人を守ることが重要であるように、「ブランド」もその概念がどうこうというよりも、実際にどのような価値を生んでいるのかが重要であるように思うからだ。

そもそも、そういう事を考えるのは研究者の仕事だ。実務者たらんとするならば、本来、もっとプラグマティズムな発想であるべきだろう。自分の場合、実務者と言い切れる権限があるかはやや微妙ではあるが。

商品につけるブランドが、安心・安全・信頼の証であると考えたとする。提供する側は、ブランドを付けることでそれらを保証するだけでなく、その商品が実際にそれらの価値を提供する事を示していかなければならない。ブランドが商品に一方的に価値を付加するのではなく、その商品自体の価値を持ってそのブランドがどのようなものであるかを示さなければ、ブランドの価値の連想強化にはつながっていかないからだ。

例えばある商品を作って、これはこのブランドに相応しい価値を持っているから、そのブランドをつけよう、という発想でいると、商品自体はブランドの保証を受ける事はできても、ブランドの価値を強化することにはつながらない。ブランドの保証する価値の範囲内にとどまった価値しか提供していないからだ。
お客様はこのように感じるだろう。「このブランドなら当然だよね」と。

逆に、ブランドの価値を強化するためには、どういった要素を高めていく必要があるのかを考え、それを実現し伝えていくためにはこうした商品が必要だ、という発想で作られた商品は、その商品に接した人のブランドへの評価を高めていく効果が期待できる。既存の価値の範囲内であっても、その価値への評価を強化する事になる。
お客様はこのように感じるだろう。「さすがこのブランドだね」と。

商品のレベルにおいては、新商品やリニューアルにおいて、そのような連想強化を生み出せることが望ましい。少なくとも、そうした意図を持って開発し、伝えていくことが必要だろう。それらは作ってから考えることではなく、作る前に考えることだ。

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