« 現代音楽の楽しみ方 | トップページ | モノづくりのスタイル »

2015年8月 5日 (水)

大企業病

長々書いた文章が吹き飛んだ。なんとか再現を試みたいが、たぶん無理であろう。

個人的に「組織」というものには、個人とは異なる評価軸が必要だと考えているので、挙げられている5つの特性は個人としてみた場合はそうだろうなと思うのだが、組織の側から見たら違うのではないかと思わなくもない。

1.視野が狭い
視野が狭いというのは、逆に一分野に集中特化して他をそぎ落としているという事でもある。組織というのは分業により効率化を追求するものなので、個々人にそうした視点を要求することで、組織全体としての視野を個人ではとうてい無理な領域まで広げることを可能にしている。
そもそも「視野が狭い」という人物評価の多くは、「相手が自分の関心領域に関心を持っていない」と同義である場合も多いので、一度相手の関心領域に自分がどれだけ関心を持っているかを検証したほうが良いだろう。

2.試行錯誤をしない
試行錯誤というのは、トライ&エラーといえば聞こえは良いし、行動している分勇ましいのだが、テストで言えば選択肢をすべて実際に検証して正解を探して回答する、という行為にあたる。それが経験の蓄積や実力に結びつくという要素は否定しないが、本当に効率的かどうかは注意が必要だ。落とし所というのは、本来各人の検証を持ち寄ることで正解に近づくためのアプローチの結果であろう。組織というのはそうした多くの検証を束ねるためにある。
・・・ま、そうではない議論に陥ることがあるのは否定しないが、それは組織の問題というより個人の問題のような気がしなくもない。

3.足りないものばかりが視野に入る
4.飛躍した非連続的思考についていこうとしない
試行錯誤と同じで、多くの検証が束ねられれば、当然足りない事柄もそれだけ集まる。気づかずにやってそれをエラーとするか、気づいて事前に止めるかの違いと考えたほうが良いような気がする。
そもそも個人が考える「7割」と組織の捉える「7割」はかなり規模感が違う。個人の視野で7割というのが、組織においても7割とは限らない。

5.現地現物を実行せず、ただ正論を唱え、げきを飛ばす
組織の一員として、マネジメント層にそんないらだちを感じることがない訳ではないが、結局実行されないものは、どんなに正論に見えても正論ではなく、実行しないで済んで良かったという話である。個人的に、実行されない正論で終わらずに、とにかくやるんだと強引に実行された結果陥る状態のほうが傷が大きい気がしなくもない。(とにかく行動を唱えるコンサルタントの机上の空論に踊らされた結果とか。)

組織というのはある種の安全装置を担う要素もある。個人にとっての正解と、組織にとっての正解は必ずしも同じではないということをよく理解した上で、組織としての強みをどう活かすかを考えるのが本来だろう。「大企業病」という欠点を論じる事こそ、まさに大企業病的行動であるような気がする。

|

« 現代音楽の楽しみ方 | トップページ | モノづくりのスタイル »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22760/62021735

この記事へのトラックバック一覧です: 大企業病:

« 現代音楽の楽しみ方 | トップページ | モノづくりのスタイル »