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2017年7月10日 (月)

楽しんで演奏するので頑張って聴いてください

ピンときた人はよく読んでいるなと思うが、これは「のだめカンタービレ」 のラストシーンで、主人公のだめが聴衆に挨拶した時のセリフである。もちろん本気でそう言った訳ではなく、フランス語を間違えるという設定なのだが、個人的にこのセリフはアマチュア音楽活動の本質を突いているような気がしていてとても好きな言葉だったりする。

のだめの場合は天才なので、この言葉は単なる言い間違いに過ぎず、聴衆は別に「頑張って」聴く必要はない(もっともブッとんだ演奏に驚くシーンはよく出てくるが)。アマチュアの場合は、そういう訳にはいかないので、時に本当に「頑張って」もらわなければならない場合もある。その辺りは程度の問題もあったりするかもしれないが、そもそも頑張らずに聴ける音楽というのは実は少ない。特にベートーヴェン以降の音楽というのは、本質的には聴衆のためではなく作曲家自身の表現欲を満たすために創られており、そういった意味では、音楽は本来客のためのものではなく、作者あるいは奏者のためのものなのだ。

もっとも、そうであるためには、奏者自身は心の底から演奏を楽しんでいなければならない。頑張って演奏する曲を頑張って聴いてもらうとなってしまっては不幸な関係なので、そうはならないようにする必要がある。いうなればアマチュア演奏における聴衆の役割は「楽しむ奏者を応援する」所にあるのだ。それが苦行だというなら、アマチュアを聴きに行くのはやめた方が良いだろう。逆に応援が楽しめるなら、両者の関係はwin-winである。

で、何でこんな事を思い出したかというと、次回のKオケの演奏会は、ある意味そうでなければ成り立たないからだ。我々奏者は演奏を心の底から楽しみ、聴衆にはそんな我々を頑張って応援する事を楽しんでもらわなければならないのだ。

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