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2018年2月14日 (水)

ブランドの価値

アルマーニの制服が話題である。

正直外野としてはどうでも良い騒動ではあるのだが、一時ブランドに関わる仕事もしていた身としては、どちらかというと今回の話はアルマーニにとってどうなのだろうかという気がしている。制服という事はある種のオーダーメイドな訳で、ブランド側にも引き受ける際の判断軸があったはずだ。

今回の件で言えば、ビジネス的には(決まった受注が得られて)おいしい話だったのかもしれないが、ブランド毀損というか、毀損とまではいかないまでもブランド価値を高める事にはつながらない話であるような気がする。制服としての採用はある種のブランドコラボでもある訳だが、今回はどう考えてもブランドの力を借りられてしまっている。高級ブランドにとって、その関係は本来望ましくない。

理想はこうだろう。

「あの学校の制服って何だか良さげだよね」
「アルマーニらしいよ」
「なるほどね」

この場合、学校のブランドとしての社会的な格はアルマーニと同等かそれ以上である必要がある。着る者の格が高いからこそアルマーニの価値に意味が出てくるのであって、アルマーニの格が着る者の格を高めるという関係は、身もふたもない言い方をするならブランドにとってはあまり価値がない。

そう考えると、ブランドの価値というのは、少なくともラグジュアリーの世界においては自らの格よりも高いポジションと結びつく事によって高まるものだとも言える。ただしその関係は逆からはマイナスでもあるので、それに見合うだけの価値を提供できなければいけないが。

コモディティブランドの場合はまた違った構図があるかもしれないが、そんな事を考えた。こんな騒ぎになってしまって、アルマーニのブランドマネージャーは自らの判断に頭を抱えてしまっているかもしれない。

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