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2020年1月 5日 (日)

ラスベート交響楽団第39回定期演奏会

 

あけましておめでとうございます。
2020年はオケは(Kオケ以外は)基本お休みと定めているのだが、乗らない代わりに聴きには行こうという事で、新年早々演奏会を聴きに行ってきた。これまであまり感想などは書いていなかったのだが、もう少し記録的要素も含めようという事で、平日更新にもこだわらずに感じたことなどを書いてみる。
・・・基本的には辛口である。
昨日お邪魔したのはラスベート交響楽団というグラズノフを中心に演奏しているというアマチュアオーケストラ。第39回の定期演奏会だが、20周年企画第二弾という事らしい。
ラスベート交響楽団第39回定期演奏会
20周年記念演奏会第二弾
日時:2020/1/4(木)13:00開場13:30開演
場所:杉並公会堂大ホール
指揮:小久保大輔
チェロ独奏:大澤久
プログラム:
 A.K.グラズノフ 演奏会用ワルツ第2番ヘ長調Op.51
 A.L.ドヴォジャーク チェロ協奏曲ロ短調Op.104
 S.V.ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調Op.27
 
きっかけはFacebookでのイベント告知で知り合いが乗っていたからであるが、チェロ独奏の大澤さんとは以前に(ゲームオケで)ご一緒した事があったという事もある。(あと4日はスキーあけの総会前で暇日であった。)ラフマニノフの交響曲は昨年聴いたので、やや食傷ぎみではあるのだが、チェロ協奏曲となればこれは聴かずばなるまい。
 
そして行ってみたら他にも知り合いが乗っていた。今回は席がかなり埋まっていて、前の方に押し出されたので、知り合いの視界に入るような席だとちょっと(こちらが)気恥ずかしかったりする(・・・寝られないし)。
さて、1曲目のワルツは、流石グラズノフオケというか、手慣れた印象だった。知らない曲なので細々した点は分からないのだが、響きも似合っている感じがする。ちなみにそう感じたのはむしろ他の曲を聴いて振り返っての事で、アンコールで美しく青きドナウが演奏されたのだが、こちらは何となくウインナワルツとしては重たい印象だった。ロシア風とでもいおうか。
ドヴォジャークのチェロ協奏曲は、逆に聴きなれてしまっている感じがある。もちろんプロの音源もそうだし、オケのプレイヤーとしても一度ならず経験があるからだ(ソロはない)。とはいえ、これだけ前方のかぶりつきに近い形で聴くのは初めてである。
大澤さんのチェロは時折力が入りすぎたガリっとした音が入って、やや気負いも感じられたが、表情まで読み取れる位置で見ていると、その音楽への没入ぶりに引き込まれた。惜しむらくは、オケの方が一部ついていけていない所があって、これが指揮者とソリストのコミュニケーションの問題なのか、指揮者とオーケストラのコミュニケーションの問題なのかが気になった。
指揮者とオーケストラのコミュニケーションの問題なのではないかと感じたのは、交響曲でも一部そういう乱れがあったからだ。ラフマニノフの2番は相当聴き込んでいてもアンサンブルのメカニズムがそれだけでは分からない所があって、楽譜を丁寧に読み込む必要があるので、特にアマチュアではそうしたメカニズムの理解不足が顕著に演奏に現れたりする(とってプロの演奏を音源以外で聴いたことはないが)。そこが指揮者の交通整理不足なのか、オケの練度なのかは分からないが、厳しい言い方をすれば曲が難しいだけにもう少し丁寧にできると良かったかもしれない(過去の経験から言えばこの曲は長さだけでもアマチュアの練習期間では全部理解するのは無理だったりするのだが)。
小久保さんの指揮は、背中越しに見ている限りでは、表現が豊かである一方で、打点を含めたタクトが精緻とは言えず、これで合わせようとするとオケ側に相当のアンサンブル能力が必要となる。それはオケとしての基本機能なので、本来指揮者の棒としては当たり前であるのだが、アマオケでこれに対応するのは相当に大変だったりして、結果として各プレイヤーがそれぞれの感覚で「好き放題に」演奏してしまう結果になってしまう事がある。
ちょっと気になってしまったのは、(ラフマニノフの)第4楽章で、奏者の視点がほとんど楽譜から外れる事がなく、かぶりつきになってしまっていた点だろうか。これもアマオケではありがちで自分も反省するのだが、改めて客観的に見ていると、その状態で振っている指揮者は、聴衆の視線が集まることもなくすべりまくる笑い話をしているようなもので、相当なメンタルが必要なのではないかという事だった。
そのあたりはあくまでも客席からの印象なので、自分がプレイヤーである時と同様、そうは言っても見ているものだとは思うのだが、それが指揮者に(客席はともかく)伝わっていたのかはやや気になる演奏だった。とはいえ昨年聴いた某オケほど危ない状態ではなかったのは、オケとしてのアンサンブル能力が高いという事だと思うのだが、某オケは指揮者の棒で強引に建て直していたが、このオケの場合はそういった状況に陥った場合にどうだっただろうか。
あと個別にはオーボエとクラリネットの音がちょっと硬かっただろうか。ラフマニノフの第3楽章などはクラリネットの音がもう少し柔らかいと気持ちよく眠れたかもしれない。
さて、演奏以外でなるほどというか、工夫を感じたのは、「演奏会ご鑑賞のマナーについて」という1枚が挟み込まれていた事だろうか。個人的に音楽を聴くのは自由だろうと思っているが、特に注意喚起することもなく聴衆のマナーを問題にするよりはずっと良いだろう。このマナー自体はクラシックコンサートの敷居を上げてしまうものではあるが、その注意がきちんとされるのは、逆に敷居を下げる効果がある。知っていると知らないとでは心構えが大きく違ってくるからだ。
それとプログラム上で紹介されていたが、弦楽器募集の一環として初見大会というのを公開でやっているようで、これも参加の敷居を下げていく面白い試みだと感じた。事前に1回譜読みがあるようだが、基本的には1日でリハーサルから本番(通し)までを体験できるものらしい。あくまでも「弦楽器」が対象というのがアマオケの事情を物語っているが、どういう段取りを組んでいるのかは興味がある。
過去一度参加しようと考えたことがあって、スケジュール的に断念したのだが、検討してみようかな・・・自分の場合、ほぼ冷やかしになってしまうのが申し訳ないところではあるのだけれども。

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