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2020年7月29日 (水)

人とシステムの壁

最近読んでいるバーテンダー(バーメイド)を主人公にした漫画の中にこのようなモノローグが登場する。
バーテンダーは覚えることが多い
数百あるスタンダードのレシピを覚え
何千という客の顔を覚え
何万とある客の舌(このみ)を覚える
客の指定(オーダー)がなくても好みのものを提案できて
ようやく一人前
(『まどろみバーメイド』3巻 早川パオ/芳文社コミックス)
で、我々は(行ったことないが)そうしたバーテンダーにさすがプロフェッショナルだと好感を覚える訳なのだが・・・
さて、このバーテンダーの覚えている客の情報というのは、個人情報だろうか。法的にそうではないという話ではなく、感覚的な話だ。
このバーテンダーの「覚えている」情報は、そのままGoogleやYahoo!の「記録している」情報に置き換えられる。その結果、「指定しなくても」「好みの情報」を提供するのが、こうしたプラットフォーマーが目指している姿だ。
いやいや奴らは好みに応じているのではなく、そうやって自分たちの考えを誘導しようとしているのだ・・・
そんな捉え方もあるかもしれないが、ではバーテンダーが店の事情を全く勘案せずに客の事だけを考えて提案をしていると言えるだろうか。
いやいや情報を他に流用されたり、流出してしまうかもしれない・・・
でも例えばそのバーテンダーが同僚にその情報を伝えれば同じサービスを別のバーテンダーからも受けられるし、転職すれば他のお店にその情報は持っていかれるだろう。それはお店やバーテンダーがプロフェッショナルであることの証左として受け入れられるのではないか。
そのような訳で、相手が人であるかシステムであるかの間に横たわる気持ちの上で壁というのは、かように高くそびえ立っていると思ったりする。

Amazonのリコメンドと店員のおすすめ、何で違うように感じられるのさ。

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