2021年7月12日 (月)

クリック率とクリック単価

デジタル広告における重要な指標に「クリック率」というのがある。広告を見た人に対して、クリックというアクションがどの程度あったかというもので、広告の効率を測る指標の一つなのだが、このクリック率というのは、「広告主」にとってどれだけ重要なのだろうか、と最近疑問を感じるようになった。


広告を掲載するメディア側にとって重要なのは間違いない。クリック課金というシステムでは、少ない掲載料でクリックを得られた方が、かかるコストは少ないからだ。広告主としても、その広告がクリック課金ではなくインプレッション課金(見た数で課金)であれば、重要な指標になるだろう。だが、クリック課金では、コストは掲載ではなくクリックというアクションに掛けられている。例えば幅広く認知を取りたいような場合、少ない課金でインプレッションが多い方が、「目には触れる人が多い」という事になる。


もちろん広告主にとっても、ターゲットのアクションこそが最終的には重要だから、反応は気になる所だろう。当たり前だが無駄打ちはしたくない。無駄打ちをしたくないから「クリック率」という指標を見てしまう訳だが、問題はクリック課金における「無駄撃ち」の定義である。クリック率は、クリック課金で報酬を得たいメディアにとっては、間違いなく「無駄撃ち」を測るための指標だろう。しかし、広告主にとっての無駄打ちとは別の所にあるのではないだろうか。メディアのコストはインプレッションだが、広告主のコストはクリックだからだ。


もっとも、だからこそその先の指標としてクリック単価というものが設定されている。クリック単価の低さは文字通りで、広告主にとっての「クリックの効率」を測るものだ。重要なのはクリック率とクリック単価はセットで見せられはいても、全く異なる指標だという事だろう。改めて考えると、クリック率はメディアにとっての効率指標であって、広告主にとってはクリック単価こそが効率指標なのだ。


で、実はこんな事は教科書などを読めば当たり前に書いてある事なので、ようやく腹落ちしただけという話だったりする。


もちろんビジネスゴールに対してはクリック率もクリック単価もそれだけではあまり意味を持たない。こうした広告における指標をどうビジネスゴールに結びつけるかは、また次の議論ではある。

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